概要
以前鑑賞した、「チェンバロ&クラヴィコード 静かな音楽会 」の感想です。
https://www.westa-kawagoe.jp/event/detail.html?id=1149
楽器について
チェンバロ
音色のコントロール(ヴェロシティ)がほとんどつけられないそうなので、奏者は緩急のある遠足速度の変化や、音数・重ね方、トリルの使用などによって感情を表現しているように思います。
日本はチェンバロ製作者が比較的多い国だそうです。 非現実的な曲が多いそうです。 時代背景もあると思いますが、確かに、宮廷的・幻想的な非現実の世界を想起させる曲が多いような気がします。
クラヴィコード
ビブラートをかけれる 生演奏を見るのは初めてでした。 音量が小さい 逆に、作曲家にとっては消音器のように 都合がよかったのかな、とも少し思ったりしました。
曲の感想
F. クープラン
クープランというと、個人的には、ラヴェルの楽曲「クープランの墓」が思い浮かびます。 内向的な性格とのことです。「皮肉屋なのか、想像力豊かなのか」と解説されてましたが、確かに曲を聞くと意味深というか、 そしてラヴェルの曲名にも似てる部分がある気がします。
「クラヴサン曲集」から8つのプレリュード
とくに、3、7曲目の曲が印象的でした。
「シテール島の鐘」
「幸福な思い」
「神秘の障壁」
例えるなら、ファミコン版スターフォックスの隠しステージの曲っぽい感じです。 障壁とは、政治的な壁や女性のスカートなど諸説あるらしく、非常に悩みながら ユーモアを感じる曲でした。
まとめ
楽器の構造を解説してもらいながら鑑賞するのは、非常に勉強になり、また、より深く音楽を楽しむことができると感じました。
チェンバロは、音色の変化が少ないからこそ、音数やトリルなどの奏法が他楽器より強調されている気がします。 楽器に制約があるからこそ、その楽器らしい表現が生まれるというのは興味深いところです。